モハキハカレーはどうして具が後乗せなのかについて

昨日の午後から長い雨が降りつづけていましたが、それでも外の空気はもう冷たくなくて、町に春が訪れたのだなあと感じていました。今朝のうちに雨もあがり、博打気分で洗濯機をまわしたら、ぐんっと空が明るくなってひさしぶりの青空となりました。あら、うれしい。陽のまぶしさ、空気のあたたかさ、風の強さ。モハキハ出勤前にご近所の焙煎珈琲の「赤い実」さんに寄ったら、モハキハでもお出ししている赤い実さんのコーヒー「特上ブレンド」が、冬味から春味にかわっていました。本日からモハキハにも「春の特上ブレンド」が登場。さっそく豆を挽いて淹れてみると、ふわっとふくらんで軽い香りが立ち上りました。冷めてもまるで厭味がなくすっきりとしていて、すこしスパイシーな刺激もある、春らしい味わいのコーヒーです。

さて、本日はカレーの話。モハキハの看板でもある「モハキハカレー」は、カレーと呼ぶにはさらりとした味わいの「スープカレー」です。にんにく、セロリ、しょうが、玉ねぎをたくさん刻んだものをとにかくのんびり炒めてベースを作り、仕上げにココナッツミルクを加えたブラウンカレー。そこに肉や野菜、玉子などが日替わりでトッピングされます。

本日のモハキハカレーはこちら。

・しょうがたっぷりの牛すじコンニャク
・和歌山の和田さんちのブロッコリー わさびマヨネーズ和え
スクランブルエッグ

これらがすべて乗っています。「トッピング」というと有料で追加する具のように思われることが多いのですが、モハキハカレーはルーをかけたあとにほぼすべての具を乗せています。ルーとは別の味付けにしています。そのままでもルーと合わせても、お好きなようにどうぞ。

今週、和田さんちの畑からやってきたブロッコリーはとても濃い緑色をしています。無農薬で育てられた野菜は色だけでなく味だって濃いのです。実はすこし前まで「無農薬野菜」「有機野菜」に対して、高価なバッグや洋服のブランドが放つステイタスのようなものに似たイメージを抱いていました。しかしそれは食べる前までの話。和田さんちの畑で作られる野菜をデイリーに食べるようになって、まっとうに育った野菜は味も色も濃いのだということに気づきました。とにかく単純に「おいしい」。日日表情をかえる野菜の様子を見守りながら、水を遣り虫に気づき、時期を見逃さずに収穫する。そうやって健全に育てられた野菜を食べるべき時期にきちんと食べる。それは考えてみれば当たり前のこと。おいしいのだって当然です。「有機だから」「無農薬だから」というスタイルに対するこだわりではなく、モハキハでは単純に「おいしいから」という理由で野菜を使っています。

モハキハカレーでは、これらの野菜が本来持っている味の濃さ、かたさ/やわらかさ、そして単純においしさをしっかり味わっていただきたいので、具を後乗せにしているのです。