冷たい雨とカレーの香り

春の雨も三日目。モハキハのガラス戸越しに眺める景色はいつもより静かで、道を歩くひともさすがに少なく、傘を差して足早に通り過ぎていきます。外に出てみるとまるで冬の日のように寒く、こんな日に外を出歩かないといけないひとの足元のことや、家を持たないのら猫はどのようにしのいでいるだろうと、そんな心配をしながら過ごしています。ああ、雨、飽きた。

モハキハでは季節はずれの暖房をつけて、鍋で加賀棒茶を煮出して、あたたかい国の音楽をかけています。外は寒いけれど、せめてこの場所くらいはあたたかくしていたい。ずぶ濡れのお客さんが戸を開けたときに「ほっ」としてくれますように。

本日のモハキハカレーは、「焼酎で煮込んだ豚の角煮」「春ブロッコリーのわさびマヨネーズ」「ゆで玉子」のトッピングでお出しします。外は寒いけれど、店内には湯気とカレーの香りが漂っていて、すこしのんきな、幸福な気もちにさせてくれます。カレーをつくる店をしていてよかった。

さて、木ようの今宵は「居酒屋モハキハ」が営業です。今宵のおつまみは「インカの目覚めのポテトサラダ」「はも天ぷらのチーズ焼き」「鶏皮と白ネギのわさび和え」「温やっこ薬味みそのせ」「焼酎で煮た豚の角煮」などをご用意しています。

夜にはこの雨も止むという天気読み。焼酎のお湯割りで過ぎゆく冬に別れを告げるのもよいかしらとおもいます。