マメヒコさんのコーヒーと、豆のおしゃべり

週末に、東京へ行ってきました。旅と呼ぶには近くて手ごろで、散歩と呼ぶにはすこし日常から離れてしまった町。つい半年前まで、そこで十年以上も暮らしていたというのに、ひさびさにあそびにでかけた東京は、すこしだけ知らん顔をしていました。

渋谷でDreamletsというロックステディのバンドのライヴを見て、乃木坂で「ルーシー・リー展」を見てきました。すこしの散歩といくつかの地下鉄、あっという間に時間はすぎていきました。

つかの間の東京散歩の旅みやげで、本日より渋谷/三軒茶屋にある「マメヒコ」さんの深煎り豆がやって来ました。

東京に暮らしていたころ、コーヒー好きな友人との待ち合わせではじめて訪れた、渋谷の「カフェ マメヒコ」。木製の長テーブル、白いシャツできりっと働く店員の方々、長居するにはすこし居心地のわるい椅子(ソファのあるカフェのように、姿勢を崩してだらだらとくつろぐことを許さないような)、すこし暗い灯り。長くなりそうなおしゃべりを見越してマグカップで頼んだ深煎りのコーヒーは、さいしょ「苦い」と思いました。苦い、苦い、と思っていたマメヒコさんのコーヒーは、それからときどきお店に通い、豆を買って家で淹れていくにつれて、これは「澄んだ苦味」なのではないかと思うようになりました。

今日はモハキハを開けてからずっと、オーダーが入るのをわくわくしながら待っていました。ひさびさに淹れたマメヒコさんのコーヒーは、半年前の記憶よりもずいぶんとすっきりとした味わい。しっかりとした苦味があるのに、雑味はまったく感じられません。一種類の苦味、と言えばいいでしょうか。「カフェ マメヒコ」でおしゃべりをした友人が言っていた「ぬるくなってもおいしいコーヒーがおいしい」というのが、自分の味覚としてようやくわかってきたような気がします。

マメヒコさんのコーヒー、すこしの東京散歩のみやげ話と一緒にいかがでしょう。



豆についてのおしゃべりをもうひとつ。

そして和歌山の和田さんちの畑からは、空豆がやってきました。夏が近いですね。

通常の大きな空豆のほかに、赤い小さな空豆。豆ごはんがおすすめということですが、家では軽く茹でて豆サラダにしてみました。色味がなかなかかわいい、お豆さんです。カレーメニューにできないか、すこし考えてみることにしましょう。


(写真は本日のまかないカレー。塩茹でにしてのせてみました)